読んでいる本の言いたいことや、「これは使えるな〜」と思ったこと。全部、覚えて身につけたい!そして、たくさん本を読みたい!
とにかく読書でのインプットの効率を上げたい!と思い、しばらく読書術の本を探して読んでおります。
今回は読書術本4冊目として、本田直之氏の『100倍の利益を稼ぎ出す ビジネス書「多読」のすすめ レバレッジ・リーディング』(2006)を読みました。
この本を読んで学びになったことは以下の2点です。
- 全部を読まず、目的に合った内容をかいつまんで読んでも十分役に立つ
- 本には教養型と経験型がある。断然経験型を読んで著者のうまくいった方法を活用してみることが大事。とにかく実践しないと意味がない。
『レバレッジ・リーディング』とは
『レバレッジ・リーディング』とは、日本の実業家、本田直之氏による、バリバリ利益を出すための読書の活用方法について解説している本です。
本書の内容は読書家向けではなく、読書でビジネスを成功させたい人に向けた「多読」を意識した読書術になっています。
他にも『レバレッジ・シンキング』、『レバレッジ・オーガナイザー』、『レバレッジ・マネジメント』を執筆されています。
「レバレッジ」とは、直訳すると「てこの原理」です。
本書は”てこの原理”を生かすように少ない労力で大きな結果を出すためのメソッドに着目しています。
『レバレッジ・リーディング』を選んだ理由
読書術に関する本を探していたところ、より「多読」「ビジネス書」にフォーカスした読書術本として、『レバレッジ・リーディング』を紹介する書評ブログが多かったです。
既に読んだ『東大読書』『読んだら忘れない読書術』は本のジャンルは特に絞っておらず、『「技術書」の読書術』は技術書の読み方にフォーカスしておりました。
次はビジネス書にフォーカスした読書術本を読もうと思い、『レバレッジ・リーディング』を読むことにしました!
他の読書術本についてはカテゴリー「読書術本」に記載しています。
『レバレッジ・リーディング』のポイント
本書は以下の構成となっており、全4章です。
- 第1章 ビジネス書の多読とは何か?
ー100倍のリターンをもたらす究極の読書術 - 第2章 本探しは投資物件選び
ービジネス書の効率的スクリーニング術 - 第3章 一日一冊、ビジネス書を戦略的に読破する
ー訓練不要であなたの読み方が劇的に変わる - 第4章 読んだままで終わらせるな!
ー反復と実践によって一〇〇倍のリターンを獲得せよ
第1章で読書がいかに優れた自己投資なのか、第2章でビジネス書の選書方法、第3章でビジネス書の具体的な読書方法(インプット)、第4章でインプットした内容を身につけるためのアウトプット方法について解説しています。
その中で、私が特に学びになった部分について書かせていただきます。
自分の目的にとって必要な情報だけ得られれば十分
レバレッジ・リーディングとはあくまでも投資活動なのですから、単に本を多く読みこなすというのではなく、自分の課題や目的・目標にとって必要な情報だけが得られれば、それで十分なのです。
100倍の利益を稼ぎ出す ビジネス書「多読」のすすめ レバレッジ・リーディング
著者は「読書は投資である」と捉えています。
投資の費用対効果を高めるためには、いかにインプットの時間を短縮してノウハウを抽出し、より大きなアウトプットをするかが肝心です。
本項目はインプットの時間を短縮する方法で、「自分の目的に合った部分を集中的に読み、それ以外は読まない」という方法です。
読書家にとっては抵抗があるかもしれません。
私も著者の経験を元にしたちょっとした小話も楽しんでいるので、少し抵抗を覚えました。
一方で、80対20の法則というものがあり、これを読書の観点でみると「大事なことは全体の2割に書かれている」と解釈できます。
著者の経験から、この法則が読書でも成立していると考えていて、本を全部読まなくても2割の大事な部分を読むだけでその本の著者が本当に主張したいことがわかると述べています。
全体の2割に集中して、自分の目的とは違う部分や、既に他の本で読んで知っている部分については斜め読みしていい。
そう思えば、より早く一冊を読めることは間違いないです。
技術書のような本にはこの方法はあっていませんが、わかりやすくノウハウをまとめたビジネス書にはうってつけの読書術だと思いました。
月に何十冊も本を読む第一線のビジネスマン達が、時間のない中で要領よくインプットを続けられる方法を知った気がして印象に残りました!
他人の成功体験にレバレッジをかける
即戦力になるのは、自分にとって優しい本、読みやすい本のほうです。ビジネスに役立つのは、理論より、実践のノウハウということです。したがって「教養型」の本ではなく、「経験型」の本を選ぶべきです。
100倍の利益を稼ぎ出す ビジネス書「多読」のすすめ レバレッジ・リーディング
著者が読む本はほとんどが経験型です。それは、他人の成功体験にレバレッジをかけることが目的であるためとのこと。
私自身、問題解決のために本を読んでも、それを「他の人がこうやったらうまくいった話」としてとらえておりませんでした。
確かに「本を読むこと」⇒「他人の成功談を聞く」に近いな!とすごく納得感がありました。
今まで言語化できていなかったところにぴったりはまる表現で印象に残りました。
また、他人であるこれから読む本の著者もどんな人なのか。どんな仕事をして、どんな実績があるのかも重要だと本書で述べています。
著者を知ることで、その成功談が「どのくらい凄いもの」で、「どんな積み重ね」があって得られたものなのか、知ることにつながるんだと理解しました!
また、普段成功談を聞いても何もしなかったら変わらないのは当然で、本を読んだ後にその方法を試してみる重要さを改めて実感しました。
本書でも読書後のフォローは最重要と位置付けています。
『レバレッジ・リーディング』を読んで
他の読書術本にも読み飛ばす方法について言及している本はありましたが、本書が一番印象に残りました。
その理由を振り返ってみると以下が挙げられます。
- 「読書」を「投資」と捉え、いかに少ないコストで自分の利益につなげられるのかという方法で一貫している
- 少ない時間でたくさんの本を読む方法がわかりやすく体系的にまとめられている。
本の選び方、本の読み方、読んだ内容の活かす方法まで終始上記の考えを元に一貫した内容になっていました。
なかなか読み飛ばすことに抵抗を感じていた私ですが、広く浅いノウハウビジネス本はまさにこの本の方法に従って読むことで、通勤時間のみの読書で数日で読み終えられるようになりました!
「読書」を「投資」として考えると、これから読む本の読破速度が上がるため、本書の費用対効果は高いと感じていて満足しています。
一方で、読んだ内容のアウトプットに関しては2006年刊行ということもあり、アナログな方法でまとめられています。
私は主に電子書籍で本を読むため、同じく電子書籍派の方はアウトプット方法に関してはうまく活用することが出来なさそうだと思いました。
そのあたりは「読んだら忘れない読書術」(樺沢紫苑著)でカバーすると盤石だと思います。
書評記事も書いているので、気になった方は参考にしてください!
最後に
『100倍の利益を稼ぎ出す ビジネス書「多読」のすすめ レバレッジ・リーディング』(2006)は「読書」を「投資」と捉えてレバレッジを利かす(少ない労力で大きな利益を得る)ための読書方法を体系的に説明しています。
特に第1章の考え方、第3章の短時間で多くの知識を得るインプット方法については、「ビジネス書の要点を抽出しつつ、時間をかけずに多読する」ために必要なエッセンスが記載されていると感じました。
主にビジネス書を読む方含め、たくさんの実用書を読みたい方には特におすすめで、是非とも読むべき一冊だと思います。
一方で、より読書で学んだ内容をしっかり身につけたい場合は、もう一冊「読んだら忘れない読書術」などのアウトプット方法に重点を置く本を読むと、より学びが深まると思いました。
私はこの本で得られることが多かったので、気になった方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか?
それでは!
コメント